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ほんとにもう、なんでこうなるのかなあ。 日本児童文芸家協会が45周年記念で出した「童話作家になるための本」よ。 もうタイトルをみた時からマズイ……と思ったが、のっけからプロローグ=iつまり一ページ目からよ。)を見てガーン! いわく……。 童話作家は「特別な人」ではありません。 特別な人……。 まあだれだってそういういいかたすりゃ特別な人≠ナはないわな。 みんな、ただの人間さ。アインシュタインもニュートンも−。 でも誰だって<jュートンと同じ発見ができるかってったら、できねーぞ! それむきの特殊な能力がいるでしょう。 そりゃ作家になるのに特別な資格や経験はいらないよ。学歴もいらない。 でもだからってここに書いてあるみたいに特別な人ではないからあなたもなれる!なんてわけにはいかないのは常識じゃん。 ここに書いてあるような書くハウツウがわかったからといって、じゃ、大人の文学……が書けるかい! 芥川賞がとれるって? とてもとてもそんなのはムリにきまってるけど子どもの本なら……っていうんだったらそりゃあまりにも子どもをバカにしていないかい? それは大人の文学と子どもの文学はまるっきり違うよ。大人の文学で一流の人でも子どもの本はたいてい三流しか書けないし(いや、ホント)子どもの本で超一流の人が大人の本を書けるかっていったらそんなこともほとんどない。 それはたとえば一流のピアニストがバイオリン弾くよーなもんよ。 音楽性というのは同じだとしても、一流になればなるほどそれは特殊な能力≠セからほかのことにはむかえなくなるのがフツウだからねえ。たまにはダ・ヴィンチ村のレオナルドさんのような人もいるとしても……。 ピアノを弾きたいと思ってまずピアノにさわるのが、そりゃピアニストとしての第一歩だとしても、だからといってだれでもピアニストになれるわけではないでしょう。 もしそれでなれるのなら、その世界は相当にレベルが低いってことになる。 そりゃあ、書いてみればもしかしてひょっとしてひょっとするかもしれませんよ、という本を書くのに初めからだれでもなれるわけじゃないといってオドしてどーするってのもあるけど、いくらなんでもこりゃないでしょ、と思うよ。 それって子どもと子どもの本を甘くみてるだけじゃなく、執筆している作家のかたがた自身の値うちも下げるもんじゃないでしょーかね?
テキストファイル化小田ともみ
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