世界本のある暮らし

第6回
インドネシアから バリ島の図書館
「図書館の学校」TRC



           
         
         
         
         
         
         
         
         
    
 インドネシアはバリ島の図書館に行ってきました。バリは人口の大半が空港のあるデンパサール市に集中していて、従ってバリ唯一の図書館もその中心にあり、古風な石づくりのデザインで一見大学にみえるほど知的な建物です。
 実は“ほねほね”をはじめバートンの絵本三冊の出版を引き受けてくれた(まだ買ってないとこは買ってね!)インターコミュニケーションズという会社は、バリで結婚式等のプロデュースもやっているのです。てなわけでバリ島で式をあげたいな、という人はぜひぜひ……。 結婚式で儲かるとまた次の本が作れます。(安くて素敵だよ)
 おまけにそこのバリスタッフ(日本語ペラペラ)が、なんと図書館の副館長であることが判明!
 というわけで通訳つきですんなりと歓迎してもらえました。
 児童室は教室二つ分ほどの広さ。でも机と壁のまわりに、ぐるっと本棚があるだけでかなり殺風景にみえましたが、日本だってもっと殺風景なとこはいくらでもあるからね(特に学校)。それよりも一番驚いたのはハードカバーの本…特に絵本がないこと--。みんなペーパーの、つるつるの紙のもので、ブックカバーは貼ってないし、本棚に入っているとなんの本かわからない…背がないので…そのせいか三分の一くらいは面出ししてありました。
 あとブックストッパーがないので本が倒れてましたが、このワケは聞きそびれてしまいました。
 職員は全部で 人…それで8つ(?)ある郡部にもBMを出してるそうな…。 ただしインドネシアの公務員は働かないのとワイロを取るので有名なので(警察はヤクザ同然と言われた…)そのうち半分は働いてないだろう、という意見もありましたが児童担当だという女性は実に熱心に話をしてくれました。日本でも「自分から仕事を増やす」と公務員の間でも図書館員は働き者ですが、インドネシアの彼女はもっと働いているかも。
 ときどき近くの幼稚園児などを呼んでストーリーテリングもしているとのこと。
 おみやげにBig Bookの『からすのパンやさん』と『えんそく』を持っていきました。
 『えんそく』については「これは子どもの描いた絵ですか?」とのこと。片山さんが聞いたら喜ぶかもね。
 図書館で働くには資格が必要で、インドネシア式分類法で本は分類しているとのこと。 書き文字は英語、インドネシア語、バリ文字とあり(ただし、これはもうほとんどの人が読めない…らしい)お客さんもまずまず入っていました。
 みんなもバリに行ったら寄ってみそ。
 ただし土・日が休みです。(赤木かん子)