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「性教育」っていうと、とても大切な問題なのは分かっているけど、我が子に面と向かってっていうのも何か気恥ずかしいし……ってわけで子供向けの性教育書を買ってきて「これ読んどき」で済ませてしまう御家庭も多いことと思います。そりゃあ全くしないよりはずっとましだけど、それだけではねえ。で、今回は子供向け(だいたい高学年くらいから)の性教育の本です。 でもそういう理由だけでこの本を紹介したいって思ったわけじゃないんです。大人になっても自分たちの「性」に関してキチンとした知識や認識を持っている人って案外少ないんじゃないかな。だから子供といっしよにこの本から学んだらいかがでしようか、っていうことです。もちろんこんな言い方がすごくおこがましいっていうことはよく分かってます。でもこれを読むとごく自然にそう思えてしまうのです。 例えぱ第2巻の「ふしぎ!女の子のからだとこころ」の中で女の子のマスターベーションについての話があって、しすぎると「からだによくない」とか「頭が悪くなる」とかいわれてきたけれど、ぜったいにそんなことはありません、っていう文章の後にこう続くのです。「だいいち、自分のからだの中で、さわってはいけないところなんて、どこにもないのですからね。どこをどんなふうにさわろうと、それはあなたの自由です。」他にも男女の役割の話なんかをきっぱりと書き切っていて、読んでいるととても気持ちの良い本です。(しんやひろゆき)
1989.9
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