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さーて、小学校三、四年生の特に男の子。俗に言うギャングエイジで、仲間と遊ぶのに夢中になって、本を読まなくなるお年頃です。そういう時期なんだからさ、別に本を読まなくってもいいのよ。子どものことに詳しくない大人はそういうことにすぐ大騒ぎしたがるもんだけど、でも成長するってことは変化するってことなのよ。その時々、集中して興昧持つところが違ってくるのは当り前のことじゃないですか? だからそういう時期の人たちをも魅きつけることができたら、その本は尊敬されてもいいでしょう。 ドイツのブロイスラーが書いてくれた愉快な『大どろぼうホッツェンプロッツ』のシリーズ三冊は類まれ な本たちの代表です。酢づけキャベツと焼きソーセージが大好きで、盗んだオルゴールをデュエッ卜にして返してよこした粋なホッツェンプロッツや、ジャガイモの皮だけが魔法でむけない魔法使いの物語がどれだけドイツだけでなく日本の子どもたちをも楽しませてくれたか……は各小学校の図書室や公共図書館のぼろぼろの本が示してくれています。(赤木かん子)
『この本読んだ? おぼえてる?』(フェリシモ出版 1999)
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