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これはまた、現代的なおはなしです。だって、がちょうときつねがジョギングしてるんですから―。 ところが、あまり利口でないくせにうぬぼれやでしったかぶりのきつねは、倒れてくる木の下じきになったり、わにの口のなかへ(ということはつまりお腹のなかへ)入っていってしまったりと、次から次にやっかいごとを引き起こすの。 で、がちょうはそのたんびに助けてやるんだけど、その返礼は自分のことを棚に上げた「ふん、バカなやつがいるもんだ」というセリフ―。 でもね、がちょうは怒らないの。お人好しなんじゃなくて、器量が大きいのよ。彼女はね、ただ自分が助けたかったから手を出したまでで、それ以外のことはどーでもいいの。で、実際きつねはそれで助かって、このがちょうは決して自己満足にならないってのが凄いんですけどね。 人間関係にお悩みのかたに―。 (赤木かん子 『絵本・子どもの本 総解説第5版』) テキストファイル化 大宮阿弥 |
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