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これは人種差別、文化摩擦、についての実にさりげない極上の物語です。 ご近所に越してきた新しい一家……奥さんがどうやらアフリカ出身らしい、というわけで、まわりの大人は一様に好奇の目、決してあったかくない、どちらかというとあざけりの目で眺めます。だから彼女が庭の物置を壊し始めるだけで不穏な空気が流れるの。 自分ちの物置をどうしようが自由なのにね。 一人、主人公の少年だけが本当の興味を持ち、彼女が故郷にあるのと同じ泥の家、を作るのを見守り、友だちになり、その家の中でアフリカの話をきくのです。 ホームシックを癒すために彼女が自分で思いついて作った、泥の家の中でね。 本の好きな中・高生にはぜひ! もちろん小学生でも―。 (赤木かん子 『絵本・子どもの本 総解説第5版』) テキストファイル化 大宮阿弥 |
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