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読書の秋、美術の秋にふさわしい絵本を紹介します。 静岡市に在住の画家、村上征生氏の絵に、詩人のモートン氏が美しい文章をつけました。四季折々の、すばらしい風景と一匹のきつねのふれあいが、絵と文とのみごとなハーモニーで描かれています。どの絵の中にも静かな音楽が空気のように流れ、自分が、きつねと一緒になって、じいーっと草むらに、本の影にいるような幻想に襲われてきそうです。 忙しい日常の中で、ほんのひととき、ゆったりとした時間をこの絵本で味わって下さい。小さな子供を美術館へ連れて行くのは、ちょっと考えてしまいますが、この絵本で親子が豊かな気分になれるのはすてきなことですね。 この本は第三十七回産経児童出版文化賞(美術賞)を受賞しています。
(雅)=静岡子どもの本を読む会
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