クリスマスのうた

ワイルドスミス/絵 
すぎやまじゅんこ、さのまみこ/訳 らくだ出版 1976

           
         
         
         
         
         
         
    
 
 クリスマスには歌がつきものです。そうして歌もまた、活字の世界では再現しにくいもののひとつです。欧米のクリスマスの物語を読んでいると、たいてい゛そのあとはみんなで歌をうたいました”というように、背景として歌がでてくるのですが、そのメロディーを知りたいと思われるかたもいらっしゃるだろうと思い、このページではクリスマス用の歌の本をいれました。
 まずは「クリスマスの十二日」――十二月二十四日から一月六日までが、イギリスではクリスマス期間だそうで、だいたいどの日に何をするかまで決っています。
有名なシェイクスピアの芝居「十二夜」も、もともとはその十二夜目に上演するために書かれたものだそうです。
 “一日目は一羽のうずら 二日目は二羽のきじばと…・・” 
 というように十二日目までプレゼントが続きます。゛十二人のはねる王さま”まで―――。
 途中、゛五つの金の指輪“ のところでメロディが変りますが、たいてはそこはきれいなボーイソプラノの子が受け持ちになるようです。
楽譜も付録でついていますが、てっとり早く知りたいかたは、ビデオで『大脱走』をみてください。土を掘る音を消すために、マックィーンたちが必死になってがなる歌が、この歌です。
 プレゼントの取りあわせがおもしろいので、ときどきミステリなどにも使われ、聖書、賛美歌、アリス、クリスマス・ソング、シェイクスピアは、英語文化圏の必修科目です。
なにせ゛みんなが知っている”んですから―――。ワイルドスミスのさし絵も素晴らしいです。(赤木かん子
テキストファイル化土屋美知子