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「ことしのクリスマスには、きょうりゅうをください。ほんもののきょうりゅうを、一ぴきください」ぼくはサンタクロースにてがみを書きます。 「ひとりでちゃんとせわをする。毎日ごはんをあげる。歯もみがき、一週間に一度お風呂(ふろ)に入れる。雨の日も風の日も散歩に連れていく。だからきっとください」と主張する。 欲しいものがあると、がむしゃらにしつこく要求を並ベたて手に入れようとする必死さや、パワーはどこから湧(わ)いてくるのでしょう。「一ぴきください」といいながら、さし絵には八ぴきものきょうりゅうが登場してきたり、丘の上でみんなで夕ひをみたいなど、子どもの夢や心の内を映し出しているのは愉快です。モノクロとカラーの場面構成も効果的ですし、ほのぼのとした温かさの伝わってくる一さつです。(や)=静岡子どもの本を読む会
テキストファイル化山地寿恵
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