どきどきダニー

D・トンプソンズ・作
桐山まり・訳  新潮社

           
         
         
         
         
         
         
    
    

 世界一かしこく、美しい毛皮をもったダニーというきつねを知っていますか。ダニーはドクシーというおくさんといつもおなかをすかしている三びきの子ぎつねペロペロ、モグモグ、ゴックンといっしょにくらしています。
 ダニーがえさをさがしていると、ちょうど魚のにおいがする荷車がとおります。死んだふりのダニーはまんまと魚に近づき、のこらず手に入れました。しかし、だまされたりょうしはカンカン、ダニーをつかまえなければいつまでもわらい者です。
 それにダニーは図にのって王さまワシをおこらせてしまい、遠い島へおきざりになります。これにはさすがのダニーもまいりますが、ウミネズミ、海のライオン、海のゾウ、海の牛、海の犬、海のカワウソ、海のオオカミ、海のユニコーンなど世界じゅうの海の動物を集めて、それらの背中をわたって帰ります。
 しかし、ダニーにはまだまだピンチがおそいます。そのたびにはらはらどきどきさせられますが、いつのまにかだまされる動物や人よりダニーのかしこさがにくめなくなります。
 そういえばダニーをつかまえようとしたりょうしはどうなったと思いますか? じつはダニーのおかげでとてもしあわせになりましたよ。
(ト)=静岡子どもの本を読む会
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