たったひとりの戦い

アナイス・ヴォージュラード/ 作

           
         
         
         
         
         
         
    


 27才のフランスの新鋭の絵本作家による一冊です。
 赤の国と青の国は戦争をしていました。あまり長いこと戦っていたのでもう原因も
わからなくなり、戦ううちに兵士はどんどん死んでいきます。
 青の国の王子、ファビアンは日頃から勝つことなど、どうでもいいと思っていまし
た。ところがある日、好戦的な赤の国の王子がファビアンに一対一の一騎打ちを申し
入れ・・・・・・たのですが、戦う前に馬から落ちて死んでしまい、ぼく、何もして
いません、といった青の国の王子に、青の国の王は、それはなお悪い、恥だ、といっ
て王子を国から追放してしまったのでした。
 戦うことに意味を見出せなかった青の国の王子が、戦争をやめさせるために考えた
作戦とは・・・・・・!?
 赤の国、青の国、黄色の国、の鮮やかな色彩とデザインがおしゃれな一冊です。
(赤木かん子)
テキストファイル化佐藤美惠子