|
えりちゃんは、いつも不満でした。パパもママもお姉ちゃんも、えりちゃんのことを「ちいさいえりちゃん」と呼ぶからです。 「おねえちゃん」って呼ばれたいえりちゃんは、森の動物たちに相談にでかけます。 オオカミは「お姉ちゃんを食べちゃえばいいんだよ」といいます。 キツネは「魔女にたのんで大きくしてもらったら」といいます。 三匹の真っ白い子ウサギは「わたーたちのお姉さんになって!」といいます。 えりちゃんは、さっそくその通りにやってみますが……。 現実の生活でのできごとと、森の中でのふしぎな体験が無理なく交互に展開し、お姉ちゃんになりたくてもなれない、えりちゃんの心の揺れが生き生きした会話とともに、よく伝わってきます。 さて、最後にえりちゃんの願いはかなうでしょうか? それは読んでからのお楽しみ。
(く)=静岡子どもの本を読む会
テキストファイル化富田真珠子 |
|