友だちは無駄である

佐野洋子

筑摩書房

           
         
         
         
         
         
         
         
    
 これは、佐野洋子という絵本や童話を書く元気なオバサンが、仲よしのオジサンやオバサンを相手に「友だち」についてしゃべる本。と言っても、お説教は全くなし。おしゃべりはライブ。イラスト付き。
 幼児の頃から、小、中、高、大学、社会人と、年をとるにつれ、友だちの顔ぶれも変われば「友だち」の意味も変わる。そんな思い出話に「アッ!」という発見があるのは、しゃべる相手がやはり友だちだから?
 『友だちは無駄である』(筑摩書房)。
 気の合った大人の女の男、女と女は一体何を話しているものなのか、知りたい人に是非おすすめの一冊。(横川寿美子

読売新聞 1988/10