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元気で、好奇心旺盛なちびぞうは、いつも「なにか」をするのが好き。 きょうの「なにか」はとりかえっこ。散歩の途中、ライオンのたてがみ、しまうまの尻尾、ワニの歯、サイの角を借りて、"らい・しま・わに・さい・ぞう“ になってうちに帰る。 たっぷりおやつを食べた後、ちびぞうはとりかえたものをそれぞれに返し、もとのちびぞうに戻る。 ちびぞうを取り巻く世界はゆったりとしており、安定感がある。言葉のリズムか心地よく、センスがよい。 線画と淡彩のぺージが交互に配され、スムーズに物語の世界に引き込まれる。 文章のとぼけたイメージを挿絵がうまく表現し、味わい深い仕上がりになっている。 かわいいとは言い難いが、愛らしいちびそうの姿に幼い読者は引き付けられるだろう。 (喜多由美子)
『子どもの本-新聞書評から7』(子どもの本書評研究 1996)
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