南総里見八犬伝

滝沢馬琴:原作 浜 たかや:編 山本タカト:絵
偕成社 2002

           
         
         
         
         
         
         
    
 『封神演義』『西遊記』に続いて偕成社のジュニア版活劇シリーズ、次はなんとあの『南総里見八犬伝』です。
 今、そうねぇ……六〇代以上の方なら、仁、義、礼、智、忠、信、孝、悌とソラでいえるでしょう。
 この八つの玉を手中に、体のどこかにアザを持って生まれてきた八人の若者が、大きくなる途中で一人会い、二人会いして八人全部がそろって……というこのアイデアには脱帽ですね。
 しかし原作は長い……。
 というわけで今まで何度も何度もジュニア版は書かれましたが(だから私も読めたわけですが……私はあの嫁になるといっときながら八房に指一本触れさせないお姫さんが大嫌いでしたね)、しばらく、というか長いこと出版されていなかったので、これでようやく高学年の子どもたちに出せる本ができて嬉しいな、です。(赤木かん子 『絵本・子どもの本 総解説第5版』)
テキストファイル化高橋美紀