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アスペルガー症候群(以下AS)の子どもベンを描いた物語が『ベンとふしぎな青いびん』(キャシー・フープマン:作 代田亜香子:訳 あかね書房 千三百円)。 ASとは、ある特定の事に関しては(ベンの場合だと数学とコンピューター)、非常に高い能力を持っているけど、コミュニケーション障害を伴うことがある症状。つまり、集中度の高い分野以外では、コミュニケーションギャップがあることが多い。 そんな子がクラスにいたら、なんだかつき合いにくい、ヘンな奴、と思って無視してしまうかも知れない。 差別って、時に情報不足から生じることがある。だから、いろんなメディアで、情報を流すことが大事。 ASの場合だと、それがその子の個性だとそのまま受け入れて、あとは、相手が混乱しないようなコミュニケーションをこちらが気遣えばいいの。そうして、多くの人に理解されればされるほど、本人は生きやすくなる。 この物語は、ベンをヘンだと思っていた、親や教師が、彼をASとして新しく発見する 過程が描かれている。 自分自身がASである十才のケネスが書いた、『ぼくのアスペルガー症候群』(ケネス・ホール 野坂悦子:訳 東京書籍 千三百円)と併せて読んでくれたら、嬉しい!(読売新聞 20030602 ひこ・田中) |
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