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考古学上の新発見が相次ぎ、古代史が大きく書き替えられようとしている。古墳や古代遺跡や埋蔵品は、何千年もの時代の壁を飛び越えて当時の生活の実態を現代に伝えるタイムカプセルでもある。その古墳群のある村に土着の妖怪たちが跳梁跋扈する、じつにエキサイティングなSFファンタジーが登場した。 村外れにあるシンノウ塚は別名を呪い塚とも言って、以前その発掘をした調査隊のメンバーのうち、死んだり原因不明の病気や事故に遭った者が十数名もいる。以来発掘は中止され、タタリがあるというので怖がって夜などは誰もが近づかない。ところがその塚に一人の少年が真夜中に侵入し、古墳の心臓部にあたる玄室の石棺を開けて、古代人が奴婆多麻と呼んで恐れていた妖魔を蘇らせてしまう。 ![]()
産経新聞、1996年5月17日号
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