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このタケシ君みたいな子、みなさんのまわりのお友達にもきっといるでしょう。 教室でのタケシ君のあだ名は“ぼんやりタケシ”。けれど、年がら年じゅう、ぼんやりしているわけではありません。むずかしい問題をあざやかにといたり、さえたじょうだんをとばして、教室をわかせることだってあるのです。ただ、その回数がすくないだけです。 タケシ君の家は旅館です。ある日、その旅館にうれしい知らせが届きます。そして、まさか!という事件が起こります。さあー、タケシ君の出番です。ぼんやりしているわけにはいきません。 マンガ家志望で、宇宙をぶたいにしたSFマンガをかくことが大好きな四年生のタケシ君が描いたマンガによって、事件が一つ、また一つと解決されていきます。まいごの犬も見つかり、行方不明のおじいさんをさがすこともでき、タケシ君の活躍ぶりがさわかやです。 学習態度は、今一つだけれど、マンガ大好きという特技を発揮し、大人が考えもしない子供らしい発想で、生き生き行動しているタケシ君に好感がもてます。 愛用の阪神タイガースの野球帽をかぶったタケシ君に「SFマンガ、がんばって描いてね」と声を掛け、励ましたくなってしまう本です。小学三年生くらいから。 (静岡子どもの本を読む会)
テキストファイル化佐藤佳世
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