星のひとみ

Z・トペリウス:文 おの ちよ:絵
 万沢 まき:訳 アリス館

           
         
         
         
         
         
         
    
    

 ムーミンが生まれた国、フィンランドのお話です。
 山の間の深い雪の中に、赤ん坊がただひとり横たわっています。どうしたのでしょうか。
 この子が、雪の中で夜空の美しい星々を見つめているうちに、星の光が赤ん坊のひとみの中に宿りました。やがて、その女の子の赤ん坊は拾われてT星のひとみUと名づけられましたが−。
 その後、女の子はどうなっていくのでしょうか。 
 おのちよさんの、白夜の風景や日本では見ることのできないオーロラの絵は、読者を即、北極圏に誘ってくれます。
 スウェーデンのアンデルセンと呼ばれたトペリウスはT星のひとみUの心を、透きとおった文章で表現しています。
 少し悲しいけれども、心洗われる絵本です。
 幼児から大人まで。
(朝)=静岡子どもの本を読む会
テキストファイル化山本京子