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米国のマクブルーム一家(おっちゃん、おばちゃんと十一人の子ども)は西部を目指して出発。出会ったヘックさんから、石ころも切り株もない八十エーカーの畑を、たった十ドルで手に入れ、アイオワ州に住むことになりました。 ところが、買った土地は一エーカーが縦に重なって八十エーカーになる小さな沼地でした。一家はぼうぜんとしました。でも、その日は歴史的な熱波が襲い、沼は一瞬にして干上がり、現れた沼の底はすばらしく肥えた土だったのです。おっちゃんがさっそく種をまくと、あっという間に実がなり、一日に三度も収穫できるほどでした。 物語は、この畑で次々に起こる不思議なできごとについての「ほんまの話」、すごい大風にライフル銃も曲がってしまう「大風と戦う」、緑色のものなら家まで食べつくしてしまうイナゴが出てくる「トウモロコシ」と三つの話が出てきます。どれも、とてつもなく奇想天外な話のうえ、大阪弁の調子のよさで息つくひまもなく展開します。 愉快で、どこかとぼけた挿絵も魅力です。(や)=静岡子どもの本を読む会
テキストファイル化渡辺みどり
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