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日本の本で、オカルト&ミステリー、に成功してるのが、杉山径一のこの〃ゆうれい〃シリーズです。小学校三、四年くらいかな。 読んでもらえればもっと年下でもOKでしょう。〃カメラちゃん〃シリーズをぜ〜んぶ読んじゃって、こういう本、もっとな〜い?の時のお助け本シリーズよ。 〃コーボみやま〃というマンションに住んでる畑野くんという小学生の男の子が語リ手。お隣の村山さんちのきりこちゃんという中学生の女の子が探偵役で、この二人が別々の探偵(本物の、興信所のよ)に、ねえ、こういう女の人、知らない?と写真を見せられるとこから話は始まリます。 この二人は外国の本によくあるように、そんなにとっぴでもエキセントリックでも、自我が強くもない……。どこにでもいそうなフツーの子だな。 といっても、そうきかれて、すぐ、「うん、知ってるよ」なんて軽率に答えないで用心するとこなんて、フッーの子よリは賢いし、いまの子だと思うけど。 ちょうどそのころ幽霊騒ぎがあってね、誰もいないのに、ふーっとエレべーターが閉まって、五階でスーッ上扉が開いた、とか……。 二人はその幽霊を追っかけてって、五階の森川さんちの赤ちゃんが放ったらかされているのを発見します。 交通事故にあって意識不明になった森川さんが、ひとリ残された赤ちゃんが心配で心配で、夜ごと幽体離脱して会いに来てたってわけ。 文章も内容もバランスよく、よくできたシリーズだと思います。(赤木かん子)
『かんこのミニミニ子どもの本案内』(リブリオ出版 1996/07)
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