ルラルさんのにわ

いとう ひろし:作
ほるぷ出版

           
         
         
         
         
         
         
    
    
 芝ふに寝ころんだことありますか?ちくちくして心地良いしげきに、うっとりとしてしまいますね。今まで、立って見ていた風景が寝ころんでみると、別の世界に見えてくるかもしれません。 
 この本のちょっと偏屈なおじさんのルラルさん、自分の芝ふの庭へ入ってくるものは、絶対に許しません。
 パチンコを使って守っています。ある朝、大切な庭に大きなまるたがごろり。
 こわいまるたとのやりとりのなかから、とっても気持ちの良くなることを知りました。ほら、のぞいて見てみんないい顔してるから・・・・・・。
 今の忙しい子供たちに伝えてあげたい、ゆったりとした時間。芝ふに寝ころんだり、木に登ってぼうっと空をながめていたり、屋根の上で雲の形をいろいろなものに想像したり―。この本はそんなことをそっとめざめさせてくれる、ほのぼのとした絵本です。ユーモラスな絵とお話がピッタリ。
 
(海)=静岡子どもの本を読む会
テキストファイル化山本京子