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絵本を作ってみたいと思っている方へ、お薦めしたい絵本づくりのテキストです。 「はせがわくんきらいや」「トリゴラス」などの作品で知られる絵本作家・長谷川集平氏が、九年間続けていた絵本創作講座を基に、一冊にまとめたものです。 講座の雰囲気をそのまま本の中に持ち込み、講師と生徒の対話で進行し、レイアウトも文を見開き中央にまとめ、左右の余白に覚え書きや参考資料などが書き込まれ、テキストであると同時に、ノートの役割も兼ねている、とてもユニークな本です。 絵本のいちばん純粋な形を追求して生まれた、長谷川氏独自の理論に基づいて、絵本づくりの実践が展開します。生徒の作った作品を見ながら、画面づくりやストーリーづくり、絵と文のかかわりなどを分かりやすく、丁寧に解読しています。 この本の魅力は、著者のユニークで若々しい発想と、楽しい画面、こまやかな工夫が、随所に見られることです。「おべんとう絵本」「かがみよかがみ絵本」など奇妙なネーミング、本づくりの基本、製本の仕方など、メモ書きふうに書かれている「黒板」のページなど、いろいろ……。 長谷川氏のエッセーであると同時に、絵本づくりもしっかり覚えてしまう「かっこいい本」です。高学年以上、大人まで。
（ま）＝静岡子どもの本を読む会
テキストファイル化天川佳代子 |
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