音のない川

サラ・バーテルス:作 キャサリン・ヒューイット:絵
松井たかえ:訳 ブックローン出版

           
         
         
         
         
         
         
    
    

 耳の不自由な息子、ルークのために書いた作品です。手にとって表紙を見ると、夢のわくデザインと、あでやかな色彩に心が本にすいこまれていくようです。題名「音のない川」は、ずばり問題を提起しています。また、手話の絵が出ていて、他の絵本とは異なる特色を出しています。
 ストーリーの一場面一場面が見事な絵と色彩に驚かされます。
 「ずっと、ずっと遠いところに、川がながれていました。――けれど、音をなくしてしまったのです。」と話が展開します。
 「どうぶつたちは、音をだしてながれる川のゆめを見ます。でも、もぐったり、魚をとったり、水をのむこともできない川でした。ゆめからさめ、川を見にいきます。銀色のさざなみがたっている、もとのきれいな川でした。」
 絵本のストーリーを手話であらわしていますから、いろいろな読み方を工夫してみてください。
 音のある世界もあり、音のない世界もあり、それぞれが理解しあえる豊かな世界であってほしいものです。(野)=静岡子どもの本を読む会
テキストファイル化渡辺みどり