ウッレのスキーのたび

エルサ・ベスコフ/作 石井登志子/訳
フェリシモ出版 2002

           
         
         
         
         
         
         
    
 エルザ・ベスコフの古い古い絵本ですが、一度よんであげれば楽しんでくれる子はまだまだいるでしょう。
 登場人物は、男の子、ウッレのほかにロシアではおなじみの妖精? というか精霊? である冬の王、とか白霜じいさんです。
 早く雪遊びがしたくてたまらないウッレが待ちに待った初めての雪が降り、あたりの森や丘はたちまち雪景色……でウッレは思うぞんぶん遊びます。
 そうして雪をとかして歩いている雪どけばあさんに会うと、もう少し待ってくれ、と頼んだり、雪のじいさんに冬の王の宮殿へ連れて行ってもらってそこで働いてる男の子たちとともだちになって遊んだり、と全編遊ぶのが楽しくてたまらない、健康な喜びにあふれている本です。あ、そうそう、ウッレと弟はクリスマスに冬の王からスケートとそりをもらうので、これはクリスマスの本でもあるのです。(赤木かん子 『絵本・子どもの本 総解説第5版』)
テキストファイル化佐藤芳美