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![]() 愛されなくなる不安。戦争、恐ろしい動物や怪獣。死の恐怖。人は死んだら何処に行くのだろうか? 永い夜の闇の中で、少女は愛犬と一緒に様々な疑問を投げかける。それはまた、幼い頃に誰もが抱く疑問や不安に重なってくる。 A5版横長変形で二百四十ページ。本文はすべてモノクロ。絵本と言っていいのか、それともマンガというべきなのか。でもやっぱり絵本なのだ。子どもも大人も楽しめる、中身の濃い絵本だ。たまに見開きいっぱいにイラストが広がるが、ほとんどは左ページに一行程度の文章があり、右ページが一齣マンガのような、ナンセンスでそれぞれに工夫された絵を配している。これがなかなかユーモラスで笑いをさそう。ボローニャ児童図書展賞受賞作。(野上暁)
産経新聞1999/08/24
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