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14歳から17歳の男の子がたくさん登場する。アメリカの、どこかおかしな男子校の話だ。 影の番長グループみたいな組織があって、それと副学院長先生とが闇取引してる。グルになって、生徒全員にチョコレートを50個ずつ売らせようと、圧力をかけてくる。こんなバカげた話に、抵抗するのはたった一人。「ノー」と言えないのは、日本人ばかりじゃないらしい。やがて、彼と番長の攻防が始まる・・。 R・コーミア作『チョコレート戦争』(坂崎麻子訳、集英社コバルト文庫)の強みは、アンハッピー・エンディングの迫力。バレンタイン・デーとは関係ありません。(横川寿美子)
読売新聞 1988/01
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