ぶたくんと100ぴきのおおかみ

宮西 達也:作・絵 すずき出版

           
         
         
         
         
         
         
    
    

 森の中で百匹のおおかみが、木のかげに隠れて一匹のこぶたをまちぶせています。ひそひそとささやく声がします。「しー、しずかに」「うひひ・・・・・・」「きたぞ、きたぞ」「もうすこしだ」「まるまるふとってるぞ」「よだれがでるよ」「はやくたべたいなあ・・・・・・」。かわいいぶたくんはまだ気がつきません。「それっ!いまだー!」とうとう、おおかみに取り囲まれて、食べられそうになりますが・・・・・・。
 お話の展開の面白さもさることながら、百匹ものおおかみが、逃げまどうこぶたを追い込んでいくさまは、楽しくて、楽しくて見飽きることがありません。
 ぶたくんは助かるんでしょうか?
 静岡県生まれの作者は、人形劇の美術、グラフィック・デザインの仕事を経て現在フリーで活躍中です。

 (天)=静岡子どもの本を読む会
テキストファイル化山本京子