児童文学の中の子ども

神宮輝夫
NHKブックス222
1974

まえがき


目次

第一章 新しい空想・・・・・・・・・・・・・・・・・・9

ファンタジーにみる質的変化
 神秘なものの復活
 閉じこめられた魔法 解放された魔法――アラン・ガーナーの魔法の意味
 環境の表現としての神話的空想――ロイド・アリグザンダー
 新しいアレゴリー=『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち』

 日本のファンタジーの現状と可能性

これからの空想
 現実そのものとしての空想 遺産の継承



第二章 児童像の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・57

戦前の児童像
 大人の文学と子どもの文学  対比の意識
  社会の中の子ども

戦後の児童像
 『砂』の重み――イギリスの場合
変りのない子どもたち――アメリカの場合  
現実認識の深まりの中でーー日本の場合

第三章 幼い子どもへの文学・・・・・・・・・・・・・・111

戦後の四大傑作
  戦後日本の収穫  最近の作品――その問題点と展望

第四章 新しい色と形――絵本の現在・・・・・・・・・・129

『あおちゃんときいろくん』から『ジョセフのにわ』まで

三〇年代的世界の終末 『きかんしゃやえもん』以後
民話絵本の登場  これからの絵本


第五章 児童文学とはなにか・・・・・・・・・・・・・・161

なにが変わったか  「児童文学」とはなにか――大人と子どものはざまから

テレビ時代における子どもの本のもつ意味  児童文学の役割


参考作品リスト 193
日本・アメリカ・イギリス児童文学年表 198
(テキストファイル化塩野裕子)