現代にとって児童文化とは何か/目次

1

子どものエネルギー――非日常的なアクチュアリティの記録  9
赤胴鈴之助とスーパーマン  25
体制不協力の文学――児童文学ミニコミ論  34
小国民文学と悲愴感――部分的巽聖歌論  40
新・国定忠治論――生活記録的リアリズム批判  55
新・三橋美智也論――作家主体と文体  63

2

教育の俗流化とマンガの問題――アクチュアルな生活指導のために  75
作家論的マンガのすすめ  84
俗流マンガ擁護論批判――現代児童マンガ私論1  101
児童マンガ的想像力――現代児童マンガ私論2  107


3

子どもと戦争と平和――赤錆色の焼跡とひとりの浮浪児のイメージ  117
学習雑誌で人生がわかるか――受験ジャーナリズム批判  122

現代っ子対児童詩  130
児童詩愚連隊  141

先生の児童観――時評・子どもと社会  153
子どもたちと「われらの時代」――時評・子どもと社会  157

小学生とセックス――時評・子どもと社会  161
子どもに週刊誌――時評・子どもと社会  165


4

映像児童文化の英雄たち  171
アトムを撃ち、鉄人を壊わせ――ロボット殲滅作戦のための一考察  185
テレビのなかの大衆文学  193
人は虫になり得るか――部分的今村昌平論  201
巷に雨の降る如く、わが心にも涙ふる――東映児童劇映画について  205
子どもは何故必要なのか――『キューポラのある街』から『わんぱく戦争』まで  211

おおいなる想像力――児童劇映画への作品評的な註文  219

5

子どもとアクションの思想――書評『少年の虹』ほか  229
乱世の児童文学――書評『赤い月と暑い時』ほか  232
革命的な冒険もの――書評『オオカミに冬なし』  235
子どもへの戦争責任を問う――書評『児童福祉白書1963』  238
色彩と苦悩の世界――書評『宮沢賢治童話全集』  242
テレビ時代の非テレビ状況――書評『テレビの児童に及ぼす影響』  245

あとがき  251


本文カット構成 表紙およびカバー装幀  中村 宏


テキスト化塩野裕子